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山の秋 [大阪秋の陣]

そろそろ関西エリアでは秋の紅葉シーズンに先駆けて、駅や至る所でそのポスターを見かけるようになってきた。紅葉は、“秋が急ぎ足で突然やってきて、昼夜の寒暖の差が大きくなれば大きくなるほどきれいな色に染まる”、と懐かしの京料理屋の支配人が言っていたのを思い出した。

秋という季節は何かと哀愁を感じさせるシーズンで、旬の味覚や目で楽しむ紅葉もいいけれど、いろんなことが懐かしく思えてくる。よみがえってくる。

最近めっきり朝晩が寒くなってきて、でも昼はそこそこ気温も上がるので着るものの調節が難しい。

先週になるけれど、吉野の山にいつ公開されるかわからない秘仏をみにいってきた。雨が少し降っていたこともあって、靄がかかった山は秘仏の公開とあわせて幻想的な雰囲気に包まれていた。

金峯山寺蔵王堂には1300年前に、役行者が感得されたといわれる金剛蔵王権現がご本尊として三体「釈迦如来(中尊)・千手観世音菩薩(右尊)・弥勒菩薩(左尊)」が安置されていて、このご本尊はわが国最大の秘仏とされ、普段は閉扉され拝観することができない。それを一目見ようと、山岳宗教の信仰者の方々がたくさん訪れていた。

吉野は日本一の桜の名勝として知られているけれど、吉野山が現在のような桜のイメージで知られるようになったのは、平安時代後期あたりからと考えられているらしい。

平安期に修験道が発達するにつれて、開祖である役小角の奉じた蔵王権現の神木として桜が尊重されたことから、吉野山の桜が徐々に名を上げた。それまでは雪景色の美しさを歌などに詠まれていたそうだ。

山を神とする日本人の、身近ではなくてもやはり心惹かれる土地柄、歴史も深く、他の寺社などにはない独特の力強く、それでいて質素な佇まいは、もっと世界の人々にも知ってもらいたい場所だと感じた。

なんというか、芸術作品などもちろん美しくて素晴らしいものはたくさんあるのだけれど、自然の風景を見るだけでも、ものすごく感性を磨かれると言うか、そのまますっと何か感じるものがあるというか・・・修験道に入ろうとは思わないけれど、そういう道に見せられた人もまた、きっと芸術家なんだろう。


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コメント 2

いっぷく

秘仏だけに写真も見れないんですね、
秘仏と言われると見たくなりますね。
秋の景色もまたすばらしいので外に出てそんな景色を見たいです。
by いっぷく (2007-10-15 19:42) 

ayu

そうなんです。この秘仏は日本最大の秘仏で、かなり大きかったですよ!
by ayu (2007-10-18 18:20) 

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