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Ericの修士論文 [My boyfriend]

今日はエリックの修士論文を紹介。

彼の論文は3Mというアメリカのマテリアル会社と関連している。インターンで3Mのデザインセンターミラノにていくつかのプロダクトデザインを手がけ、その後、Mr.Maoro Porcini(愛称きのこ:イタリアの松茸と言われるきのこと名字が同じなため)を外部からのメンターに迎え、現在発展途上中の台湾3Mにおける、コマンドという技術を使っての新たな市場の開拓をテーマにしていた。写真は見に来てくださった3Mデザインセンタ−の方々・・・

ここで、“コマンド”って何?という質問が・・・実は、日本人にはなじみのプロダクト。最近自分の部屋を奇麗に飾ったり、インテリアに凝る人が増えてきて、インテリアという言葉が一部の人の言葉ではなくなってきた今日この頃・・・日本人は壁に傷を付けるのを嫌う。特に、一人暮らしの人は壁に穴をあけると出払うときにお金を払わないといけなくなったりして面倒。そんなとき、日本にTesaがやって来た。

Tesaはドイツの会社で3Mのコマンドという技術と似たテープを使っている。使った人も多いのではないだろうか?壁にはって、ビヨーンと奇麗にはがして何も傷が残らないというもの。個人的には便利なのでかなり前から使っていた私も、3Mが同じような技術を持っていたとは知らなかった。Tesaは日本でかなり成功していて、今ではニチバン株式会社の中にTesa、ナイスタックというブランドを設け、そこでビョン君なるウサギのキャラクターがテープを使ってどんなことができたり、ウサギさんにメールを送れたり、というCRMサービスを展開している。お客さんはそのウサギを通してニチバンのTesaに意見を送ることがきるのだ。そのテープと同じ技術を持っているのが3Mのコマンドなのだ。

小さなプロダクトであり、かなりシンプルな用途であるため現在に至るまでそこまで画期的なアイディアでマーケティングされたわけではなく、3MはTesaと技術の権利でもめているし、とりあえず未開拓な分野だったらしい。でも今回彼の論文でそのコマンドに光が・・・

ここで、彼のdomusのメンターは私と同じくFuture Concept Lab。なので現在の台湾(中国)における人々のライフスタイルというものの視点から新しい市場のアイディアを見つけようとした。Future Concept Lab.は彼に中国社会における人々のライフスタイルのリサーチをシェアしてくれたので、彼は現在コマンドのユーザーがほぼ8割女性であることと、現在中国で結婚せずシングルの道を歩む女性が増えていることに注目、彼女達の私生活にターゲッティングした。

彼の提案はコマンドの技術が地味なために多くの人がその力を信用していなかったり、わざわざ文房具屋さんに買いにいくのが面倒だったり、ということを考慮して女性のターゲットがよく訪れる場所に自動販売機を設置、そこで併せてコマンドとはどういうテープなのか試してみれる展示型広告の実施。

そして、ヨーロッパでは自動販売機はそんなに見かけないけれど、日本で話題のアドマイヤミル惹きコーヒーの自動販売機のように、このコマンド販売機は彼女たちが試してみたくなるビデオを搭載する。そのビデオとは・・・

架空のシングルレディーayuの私生活を通し、彼女が不便だな、と感じるシチュエーションでコマンドの賢い使い方を提案。例えば、メイクする場所の近くに何かアクセサリーを掛けたりおけたりできる場所があればいいのに、というシチュエーションにコマンドテープと3Mデザインの何かアクセサリーボックスなどといったプロダクトを提案し、それを組み合わせて使うことで彼女の生活をちょっとだけ便利にしてあげよう、というような・・・

地味プロダクトがこんな風に売られても、いいんじゃない??そう思いませんか??

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